宝珠のおたより

保育園で子どもたちが使う、遊具・玩具の大切さについて

こんにちは、宝珠保育園の園長の倉松です。
『宝珠のおたより』も今回で7回目。
いつも「見たよ」とお声がけをしてくださる方、本当にありがとうございます。

今回は、保育園の遊具やおもちゃ(玩具)についてお伝えしたいと思います。

ご存知の方も多いかもしれませんが、宝珠保育園には、各クラスにたくさんのおもちゃが用意してあります。
そして、それらのおもちゃは「なんとなく」選んだものではなく、きちんと理由があって選んだものばかりです。

世の中にはたくさんの種類のおもちゃが存在することは、多くの方がご存知かと思います。
ただ、その多種多様なおもちゃの中から、子どもたちのために何を選ぶのかは、大人が真剣に考えるべきことだと思っています。

それは室内で遊ぶおもちゃだけでなく、園庭などにある遊具も同じこと。
宝珠保育園では、園庭などで使われる遊具も、子どもたちのより良い成長のために、どんどん進化させていく計画があります。

そこで今回は、子どもの成長の過程で使われるおもちゃや遊具について、宝珠保育園がどう考えているのかをお伝えしたいと思います。

やっと見つけた!理想の遊具・玩具を導入するための道

「子どもたちの遊びの環境を変えたい!遊具を一新したい!」と思い立ったのは、今から5~6年前のこと。しかし世の中には、色々な遊具があるにはあるのですが、今ひとつ「グッと」くるものがない状態に頭を悩ませていました。

そんな中出会ったのが「ジャクエツ」という会社のおもちゃでした。
「ジャクエツ」は『未来は、あそびの中に。』というスローガンのもと、遊びの環境を通じて未来を作っていくという考え方で、遊びに関して徹底して研究を重ねており、そんな企業姿勢に深く共感したのがきっかけです。

開発・販売しているおもちゃも、1つひとつが斬新で、他のメーカーとの発想の違いを感じました。
そこで、まずは室内で遊ぶ用のおもちゃに、ジャクエツ製品を取り入れていくことにしました。

それらのおもちゃに、子どもたちは喜び、夢中で遊んでくれるようになりました。

そして気がつけば、半年ごとの新製品が出るたびに買い足しているような状態になったのです。

上下左右斜めにと自由につなげることができる「モルファンブロック」や、バランス感覚を養う二輪車「アクティブモンキーエルゴ」など、ここでは紹介しきれませんが、どのおもちゃも子どもの心をぐっとつかみ、夢中になってくれるものばかりでした。

また、「ジャクエツ」はおもちゃだけでなく、たくさんの遊具も手掛けています。
私がそれらの遊具に抱いた感想は「デザインが斬新で、子どもたちに考えさせるものが多い」ということでした。第1回目の宝珠のおたより『子育てで大切にしたい、10のこと』では、「アートに触れる」ことの大切さをお伝えしましたが、「ジャクエツ」の遊具にはアート要素もあり、それも魅力を感じるポイントでした。

「遊具を一新したい」と思い立ってから、なかなか理想の遊具に出会えなかったのですが、「ジャクエツ」なら、子どもたちの成長に役立つ理想の遊具が導入できるのではないかと思えたのです。

※「ジャクエツ」企業ホームページ(https://www.jakuets.co.jp/
レゴブロックで遊ぶ子供たち

今から約5年をかけて、園の遊具を一新する計画

宝珠保育園では、これから5年ほどかけて、園の遊具を一新しようと計画をしています。

まずは第一弾として、園庭にクライミングウォールを設置します。すでに準備は整っていて、7月下旬には設置が完了する予定です。

そもそも、なぜクライミングウォールを導入するかと言いますと、クライミングは「体と脳を使う」からです。どこに手をかけ、足をかけ、ゴールまでどういうルートを選ぶのか…、きちんと頭を使って考えなければいけません。その上で、各ホールド(※手や足をかける突起物)を使って移動するため、バランス感覚や空間認知能力を鍛えることにもつながります。

「遊具で遊ぶ」という楽しさの中で『体を動かし、頭も鍛えられる』なんて、まさに一石二鳥です。
楽しさが成長につながるのが、遊具の大きな利点でもあるのです。

(写真はイメージです)

子どもの過ごす環境を良くすることに『本気で』取り組む

クライミングウォール設置後の計画では、まず園庭を全面芝にする予定です。
現在の園庭は一般的な砂ですが、芝にすれば園内から靴を履き替えずにすぐに園庭に出られますし、ゴロゴロして遊ぶこともできます。

室内外を自由に行き来しながら、より一層自然を感じてもらえるようにするのが狙いです。

その後は、園庭にトンネルを作ってその上に川が流れるようにしようと考えています。
実際の川まで出かけなくても、水に触れることができるというのも、子ども心をくすぐるだろうと思ったからです。これも「ジャクエツ」の設計で計画中です。

繰り返しになってしまいますが、遊具は楽しく体も動かせるというのが、子どもの成長にとって良い点です。私は「子どもは楽しく遊ぶべき」だと考えています。

しかし、子どもたちがより楽しく遊べるように、必要なものを提供するのは大人である私たちの仕事です。

街を良くしたいと思ったら、子どもたちの過ごす環境を良くすることに力を入れるべきです。
本当は、日光市内に子どもたちが楽しく遊べる場所がたくさんあることが理想です。
今の日光市は、大きな公園は2つほどしかありませんし、子どもたちのためには、もっと魅力的な遊び場があったら良いと思うが正直な気持ちではあります。

だからこそ、まずは宝珠保育園で本気を出して、子どもたちが楽しく過ごせる環境を整えることに本気で取り組みたいと思っています。

子どもは環境を選べない。だから環境を良くするのが大人の責任。

「子どもたちが過ごす環境をもっと良くする」ための取り組みは玩具・遊具だけではありません。
今後の計画の1つに「トイレの環境をもっと良くする」というものがあります。

2才児くらいになると、トイレで用を足せるように「トイレトレーニング」をはじめる場合が多いです。
そんな子どもたちが使うトイレに全面アートをしようと計画中です。

狙いは「トイレに行く子どもが、少しでも楽しい気持ちになれること」。
トイレに限らず、どんなことも「楽しい」と感じながら体験・経験ができることは、成長にとってとても大切です。

どのような環境の中で過ごすか、というのは人の成長に大きな影響を与えると思っています。

大人は、自分にとって良い環境を自分の意志で選んだり、変えたりすることができます。
もし自分が成長したいと思ったら、成長できる環境を探し、そこへ行けば良いのです。

しかし、子どもにはそれができません。
だから、子どもの環境を整えてあげるのは、大人の役目であり責任です

まちの未来を作るのは、子どもたち。まず宝珠保育園がその1歩を。

以前、仕事の関係で鹿児島に行った際に立ち寄った公園は、全面芝になっていて、面白い遊具がたくさんありました。こんな公園だったら、子どもは毎日行きたいだろうなと感動した記憶があります。(公園の名前を思い出せないのが悔しいところなのですが…)

兵庫県明石市も、子育て支援に積極的に取り組む市として有名です。子どもに対する支援・施策を徹底して実行し続けたところ、人口減も下げ止まり、出生率も向上しているそうです。市長は「こどもの未来は社会の未来」という考えで「本気で」子どものことを考えています。

これは、明石市に限らずどこの地域にも言えることです。
私たちの住む日光市の未来を担うのは、今の子どもたちです。
日光市だって、もっと本気にならなきゃいけない、もっと本気になれると思っています。

この地域の子どもたちのために、まだまだできることがあると思うからこそ、まずは宝珠保育園がその一歩を踏み出せれば良いと思っています。

キャベツを収穫する子供たち

ちょっと変わった遊具の公園に足を運んでみるのもオススメ

遊具というのは、楽しみながら体を動かせるので、「楽しさ」と「成長」に同時に影響するものです。
宝珠保育園の遊具はこれから一新していきますが、ご家族で公園に遊びに行く際も、その公園の遊具に着目していただくことをオススメしています。

時には、子どもが興味持つような工夫された遊具が置いてある公園に足を運んでみると、子どもの体と脳にとって良い刺激になるのではないでしょうか。

宝珠保育園は将来的に、園庭をもっと広くしたいと考えています。

これからも職員一同、子どもたちのために「もっと良くする」方法を考えていきますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。

公園の遊具に向かって走る子供